業種 | 金型の販売・制作業者 |
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従業員数 | 約10名 |
負債総額 | 2億3000万円 |
債権者数 | 6社 |
創業が長く、比較的堅実に営業をしていた。債権者はすべて金融機関という比較的稀なケースであった。
破産会社が受注を受ける先は大手ゼネコン一社であり、そこに完全に依存するという危険な構図にあった。リーマンショック後、当該大手ゼネコンが発注を激減させたため、そのあおりで、当該会社は破産せざるをえなくなった。
未完成の金型の請け負い代金の回収をするべく、当該発注者に対して、当職が破産管財人として、出来高に応じた発注を強く求めたが、未完成であったことや、契約書に支払義務が発生しないことが明記されていたため、やむなく断念をした。
破産申立後に、当職が破産管財人として、調査をした結果、代表者には、亡き母親名義の相続登記未了の不動産があることが発見された。他の相続人と折衝をした結果、相続放棄をしてもらい、当該不動産を破産手続きの中で当職が破産管財人として、第三者に売却をした。
また、破産者所有のマンションが存在していたが、マンションの立替期中であったことから、当初評価額の3倍で売却をすることができた。
ポイント
当職が破産管財人として、調査をした結果、破産者の亡き母親名義の不動産を発見することができ、かつ他の相続人に相続放棄をしてもらった上で、当該不動産を売却できたことがポイントとなった。