業種 | 女性用高級下着の製造販売業者 |
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従業員数 | 15名 |
負債総額 | 5億円 |
債権者数 | 40社 |
女性用の高級下着の販売業者であったが、単価が比較的高値であったため、同業他社との競争に敗れ、売上が低迷していった。破産直前には、ヤミ金融から金銭を借り受け、それがさらに資金繰りを悪化させ、破産にいたった。
下着の在庫が工場に大量に残っていたため、当初は廃棄処分しか道はないと思われていたが、買い受けてもいいという同業者を見つけることができ、交渉の結果、当職が破産管財人として、その在庫の下着を600万円で売ることができた。
また、バブル期に購入をした多額の預託金つきゴルフ会員権があったが、銀行に質権としてとられていた。しかし銀行は、預託金を質権としてとった旨をゴルフ会社に伝えていなかったため、当職が破産管財人として、質権が無効であると主張をし、約1600万円を金融機関から取り戻すことができた。
また、海外に売掛金があり、その回収に尽力をしたが、支払能力に不明な点が多かったため、裁判所の許可の下、結果的に断念せざるを得なかった。
約1000坪ほどの工場および倉庫があったが、当職が破産管財人として、全体を整理して原状回復したのち、無事に所有者に明け渡すことができた。
ポイント
下着を同業他社に600万円という高額で販売できたことと金融機関が設定していた質権が破産管財人に主張できないことを認めさせたことがポイントであった。