業種 | 戸建ての建築会社 |
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従業員数 | 15名 |
負債総額 | 約10億円 |
債権者数 | 150名。うち建築途中の施主が7名 |
業績が悪化した理由 | 震災の影響で売上低下。資金繰りが回らない |
破産申立後も、7件の仕掛り工事先に迷惑を掛けないように最大限の配慮をした。特に完成間際の家については、事業所を閉鎖した後にも関らず、工事を続行し、建築を完成させ、施主には一切迷惑を掛けずに済んだ。
具体的には、施主には完成した家を引渡し、未払い工事代金を完成時に受領した。
事業所閉鎖の際に、申立代理人立会いの下、従業員を全員集め、事情を話し、年金・健康保険・労働保険などの手続きを説明した。解雇予告手当てをすべて支払い、労働者には一応の了解を得た。労働者との間で大きな混乱はなかった。
代表者は債権者からの問い合わせを怖れ、事業所閉鎖からしばらくはホテル暮らしをしたが、その際債権者からの問い合わせはすべて申立代理人が対応し、債権者の間でトラブルは発生しなかった。
事業所閉鎖の後、一部債権者が会社の敷地に産業廃棄物を放置させるなどの暴挙に出たが、更に張り紙をし、敷地を簡易に囲うなどして、大きな問題には発展しなかった。
本社ビルは4階建てあったが、ビルを取り壊すことなく売却をし、全体の負債額を減らした。
代表者の父親が以前亡くなっていたことにつき、負債額を減らすべく、家庭裁判所への相続放棄の手続きも当事務所で処理をした。結果として、負債額を増やさずに済んだ。