会社更生手続きとは、株式会社だけが行うことができる手続きであり、非常に多額の借金を抱え、相当数の債権者が存在するような大規模な倒産を想定して設けられた制度です。
会社更生手続きのメリット
会社が消滅することはない
破産の場合は、会社の法人格が消滅してしまいますが、会社更生の場合は、会社が消滅することはなく、会社が抱えている負債を債権者、裁判所に認められた返済プラン(更正計画案といいます)にのっとって返済しながら、会社の再建を目指すことができます。
会社更生手続きのデメリット
役員は辞任することになる
会社更生手続きを行う場合は、現在の役員は、全員辞任することになります。
また、役員だけにとどまらず、株主も交替することになります。
つまり、会社は残せるものの、まったく新たな体制のもとで再建を図ることになるのです。
手続きに何年もかかる場合がある
会社更生手続きは、会社の倒産手続きのなかで最も複雑な手続きとなりますので、手続きが終わるまでに相当時間がかかることになります。
手続きにかかる費用が莫大である
破産と同様、会社更生手続きも、裁判所に申立てを行う際に、予納金を納める必要がありますが、会社更生手続きの場合は、数千万円もの予納金が必要となります。
会社更生手続きは、上場企業であったり、相当大規模な株式会社を前提にしている手続きであり、株主が役員を兼ねていたり、親族で経営しているケースが多い中小企業にはそぐわない手続きであるといえるでしょう。